「ほっんとあいつは……」


小さくため息をついた龍が自分の髪をワサワサと掻いた。





「つーか、どこ行くんだよ……」




「龍~、ちょっと」



頬を膨らませてる龍をあっくんが呼んだ。
龍と一緒にアタシも立ち止まる。




「美愛、先に行ってて!」



「悪いな、美愛」



と、龍とあっくんに言われ瑛斗の後ろ姿を追った。



一回後ろを振り向くと、龍とあっくんはやけにニヤニヤしながら話していた。



変なの。
どーせ、あれだ。
ちょっとえっちな話でもしてんだ。




「わっ……!!」


ドンっと背中にぶつかり、顔をあげる。