俺は手に持っていた本を鞄に直した。


 それと同じぐらいに電車は駅に止まったーー。



 「陽菜ちゃん、またね。」



 俺は笑って電車から下りた。


 “インパクトのある女”と思いながら進む俺。


 ーープルルル。


 ホームに響く出発の合図。


 その音を聞きながら俺は陽菜を見たー…。