「颯とユッキー、一緒にご飯行かない?」

「あっ、行く行くーほら颯」

「はいはい。」



「こいつさぁー午前中ずっと寝てんの。」


俺の話題を無断に乱用し幸華と話す優季。
多分、好き合ってる2人の後ろを歩く。



「おー、本日も表情が硬いですね颯くん」

「げっ」

「大丈夫大丈夫。あの美少年じゃなく私だから」

「いや、お前も俺の中で同等だわ」

「なんだってー?!あの美少年はただのストーカーとして私は君のこと愛してるんだよっ?」

「だから……」



「おっ、でた晃(アキラ)」

「今日も一段と決まってるね」

「どうもどうも」

冷やかす優季と幸華。それに便乗するこいつ、鎌田晃。
男みたいな名前の女。



入学早々、
『君に惚れてしまった。付き合ってくれ』
なんて言われその日からちょくちょく追っかけ回されてる。
見た目に惑わされ最初は丁寧に断ったけど最近は冷たい言葉を浴びせても大丈夫だということを学習した。



と、いうわけで美少年、半沢純。
そして美人な鎌田晃、の2名に追われている俺の不思議で悲惨な大学生活。