「で、どこになったわけ?」

優季の空きコマ潰しに付き合い中庭で煙草をすいながらの会話。



「長野県の渋温泉てとこ。結構メジャーらしい」

「……は?」

「だから長野県の」

「………温泉!?」



いや…考えたくはないが……考えてしまう。
半沢って男だよな?
一緒に風呂…?


悪夢だ。あいつの策略だ陰謀だ祟りだ。



「……すっかり忘れてた…いや…そのなんというかさ………エイズには気をつけろよ」


「………」

「あー、ごめんごめん」





バカ優季を残して中庭を去る。
どいつもこいつも…なんでこう俺に不利益ばかりもたらすんだっ。