電話を切ってからも暫く携帯を見つめていた…


携帯には一馬とのツーショットのプリクラ…
LoveLove なんて落書きまでしてある…


なのに…
私裏切ってる…?
一馬は何も知らないで私の帰りを待ってくれている…

こんな関係やっぱり駄目だよね…
さっきの約束はなかったことにしょう…


私は顔をあげて外を見た
翔太郎の姿を探した…

翔太郎は街頭にもたれ掛かって空を見上げていた。

タバコの煙り?

違う…

寒い外で白い息がタバコの煙りに見えたんだ。


ズキッン…


翔太郎を見ただけで胸がいたんだ…


私は急いで車から飛び降りて、翔太郎に駆け寄った。
前まで来て顔を見ると翔太郎は私を見て微笑んでいた。

関係をやめよう…

私はその笑顔を見た瞬間にまた魔法にかけられた…
私…翔ちゃんが好き…
やめられない…



「ご…ごめんね」


「行こうか?」


翔太郎は何も聞かなかった…
それどころか何もなかったように何時ものクールな顔でもう一度微笑んだ。


私に魔法をかける最高の笑顔で…


「…うん、寒いね…」


私たちはゆっくりと歩きだした…

引き替えせない道を…