3.

ただ、プロポーズの言葉についてはあまり期待しないで下さい。

文学研究なんて生業にしているのにまったくセンスがなくて面目ない……。

情けないけど僕は気の利いたカッコいい台詞なんて思いつきそうにありません。

だからきっとシンプルでありきたりな言葉で君にお願いすることになるでしょう。

“僕と結婚してくださいませんか?”

“ずっと一緒にいてくださいませんか?”

おそらく、そんなふうにごくごく普通に。

なお、台詞は当日急に変更になる場合もありますが予めご了承ください。

もちろん、君と結婚したいという僕の意志に変更が生じることはありません。

詩織さん、僕がこうしてラブレターをおくるのはやっぱり君だけです。

これからもずっとずっといつまでも、たった一人、君だけです。

                    高野寛行


追伸:作戦(?)は雨天でも決行です。