なんだかいやーな予感がした。
「えーと、詩織ちゃんにちょっとお知らせがあります」
「お知ら、せ……？」
なんとなーく背中にぞくっと悪寒が走る。
「おそらく、両親の他に兄夫婦と甥と姪、それに弟夫婦も来てると思うんだよ」
「ええーっ！」
か、家族総出でお出迎え!?
というか、皆さんで私のことを品定めして家族会議を開くつもりで!?
「一応ね、みんなしてぞろぞろ来ないようにって釘はさしておいたんだけど」
「だったら……」
「でも、正直あの人たちが僕の言うこと聞くとは思えないというか……。
なんだかんだ無理無理に理由を拵えて押しかけてる気がするんだよねぇ、僕」
「そんなぁ……」
「まあ、単なる物見遊山だからね。害は無い。心配することはないよ」
「思いっきり不安で怖いんですけど……」
それこそ、むりむり理由を拵えてこのまま引き返したいくらいに……。
