「何?」
「また寝てたの?ちょっと外、水まきしてくれる?」
「えー…やだよ。暑いもん」
「毎日毎日ぐーたらぐーたら。そのうち溶けるからね!」
「溶けないよ」
「溶けるわよ」
お母さんは手に持っていた、たたまれた洗濯物をソファに置いた。
「とりあえず家のことくらい、やるべき事ちゃんとやんなさい。もう子供じゃないんだから、ちょっとは考えなさいよ。ほら、行った行った」
さっちゃんと同じ事言ってる…。
耳にタコだ。
私はしぶしぶ頷いた。
「あと、お花にも水あげてね」
「はーい…」
「あ、あとホース使う時ね、蛇口緩めすぎると取れるからね」
「うい…」