「そうだね。違う学校だったしね」

「私、小学校のとき虐められてたの。中学でも虐められそうになってたけど、流華はいつも傍にいてくれたから虐めにはならなかったの。でも小学校のときは虐められてたの」

唯は「大丈夫」と言いながらもまた少し涙を流していた。私には知らない唯、中学のときも確かに正直で冗談も信じる唯をからかうことからエスカレートして虐めに近いことは時々あったけど、私はいつも唯と一緒にいたから唯に「冗談だよ」そっと教えてあげることが出来た。気がつくとからかっていた人達も一時の流行というように去って行った。

「でも、小学校の虐められてたときに助けてくれた人がいたの。もうやめろって皆の前で言ってくれて、クラスのリーダー的な男子で怜治君って言うんだけど、それから私への虐めは無くなったの。昼休みとかも遊びに誘ってくれたりして助けてくれてたんだけど、中学校は学区外で離れた人がいたんだ。」