「流華…死んじゃったの…」

唯は泣きながら私に抱きついてきた。「死んじゃった」ただそれだけで唯が何か大切なものを失った事はわかった。私はそんな時の慰める言葉は知らない。考えたことも無い。涙を流すような悲しいことはほとんど知らない。私は唯にハンカチを渡して頭を撫でること位しか出来なかった。
少しずつ落ち着きを取り戻した唯に私は「他のお客さんが見てるよ」と周りのことを唯に伝えた。

「あっ…ごめんなさい」

唯は私から少し離れた自分の席に戻ると手元のもう柔らかくなったポテトを口に放り込みながら話した。

「私と流華は中学からの親友だよね。でも小学校の事は知らないでしょ?」