「えっ…生まれてきたから?かな」

「でもね流華、生まれてきて生きてどうなるの?人って最期は必ず死ぬんだよ」

私は唯の言葉に返す言葉を見つけることは出来なかった。それは唯に言われるまで考えたことがなかったことで、でも私にも関係があることでいつか私にも訪れることでもあるのに、気が付かなかった事もショックだった。

「人は生まれて…死ぬの、それは本人の望む望まないは関係なく。そしてそれはいつ訪れるかわからない。今日なのか…明日なのか…数十年後なのか。」

「唯…言ってることはわかるけど、急に返事はできないよ。でも何でそんなこと考えてるの?」

唯がこんなに感情を剥き出しにして自分の意見を積極的に話してくることは珍しい。そしてそのどれもに強い意志を感じることができて、私は笑って誤魔化すことも出来なかった。