「うっ!」


私は、またしても、胃の痛みに、うめき声を発した。


大丈夫?と、里佳子が私の顔を覗きこんでくる。


「平気。薬が切れてきたみたい」


どうも、変だ。

お腹の痛みが、だんだんと、位置を変えて、

というか、広がっている?


痛みの波は、引いたり押し寄せたりを繰り返して、

なんだか、強くなっている気がするのだが。


「顔色、悪いよ」


里佳子が私の背中を撫でてくれた。

でも、

帰っていいよ、とか、休んでなよ、

とは、決して言わない。



・・言えないんだ。