痛いくらいの力で抱きしめられ、体がちぎれそうな気がする。

それでも、首筋にかかる亮雅の熱い吐息が。

体全体から感じる彼の匂いが。

麻薬のように私を痺れさせて、痛みを喜びへと変えていく。


「亮雅」


亮雅の名を呼びながら、彼の背中に手を回した。

顔を上げると、亮雅の熱を帯びた瞳が私を至近距離で捉えている。


「夏夜」


重低音で耳に直接響く亮雅の声。

瞼を下ろすと、彼の甘い口付けがふってきた。


ゆっくりと唇を挟み込むように、何度も角度を変えてついばむそれは、

まるでそこに私がいる事を一生懸命確認しているかのようだ。


やがてお互いの体に火がついたように、触れ合ったその場所が激しく重なり合った。

亮雅の貪るような口付けに、私の体が反応する。


「んんっ!」


わずかに開いた唇から漏れた自分の声に感じて、私は亮雅の背に回した腕に力を込めた。


その時。