当然のように裸の彼がそこに立っている。

タオルを巻くことすらせず、仁王立ち。

相変わらず不機嫌な顔をしたままの瞳と見詰め合うこと3秒。


見ちゃだめ!って声がするのに、視線はそのまま自動的に亮雅の体を下りていき。


「ぎゃあぁぁ~!!」


スプラッター映画に出てくる女優顔負けの悲鳴を上げ、

私は浴槽に折りたたむように体を縮めると、両手で体・・・ではなく目を覆った。


お前なぁ、と呆れたような声を出しながら、それでも躊躇せずに私のいる浴槽に入ってくる亮雅。

丸まった私の衣服をはがしにかかる。


「や、やだ!」


「お前の体なんか、お前以上に知ってるんだよ。今更何が恥ずかしいんだ」


確かにそうかもしれないが。いやいや、そうではなくて。

違うんですよ!全っ然!


そりゃ、病院の中でみだらな行為をしちゃったりなんかしてるわけだけど。

そうじゃなくて、私の頭は今正常なのよ。


「こ、こんな明るいと恥ずかしいの!」