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「ホントにいいの…？」



「おう、遠慮すんなよ？」



由樹兄ちゃんが一人暮らしする、マンションの部屋の前。



ガチャガチャと鍵を挿し込んで、ドアを開けると。



クルって振り返った由樹兄ちゃんは、「どうぞ？」って言って、ニコって笑った。



その笑顔に私の心臓はドキって波打つ。



普段はクールな感じの由樹兄ちゃんだけど。



笑うと口角がキュッて上がって、目が無くなって可愛くなる。



その笑顔はもう何年も前から確立されている、絶対的な法則みたいに私の胸をドキドキとさせる。



だけど、今の私の心臓はいつも以上にドキドキ波打っていて。




と、いうのも…