「はあ……」



時刻は夕方の5時。



夏至の日を過ぎたばかりで、別れの舞台となった公園はまだまだ明るい。



空気は、吐きだした溜め息と同じくらい生暖かくて肌は少々汗ばむカンジ。



ホントなら、我が家の今日の夕食のメニューが分かりそうなくらい、すぐ傍の。



自分の家でクーラーの中くつろぎたい気分。



だけど、私は、引き寄せられるようにベンチに腰を下ろした。



その、理由はただ一つ。



公園のブランコで、兄妹か幼馴染みか、わかんないけど。



仲良さそうに、男の子と女の子が2人で遊んでいたから…