「…わかった」



いつのまにか
見えてきた出口。



ここをくぐれば
もうこの集落とは
お別れ…。



「オウガ…
絶対死なないでね?」

「ったりめーだ」



涙が出そうになって
下を向くと、

オウガに優しく
あごを持ち上げられた。



オウガのどこまでも
優しい瞳と
視線が絡む。



そのままどちらともなく
目を閉じて…


静かに唇が重なり合った。