自慢じゃないが俺はモテる。教室までの道程で沢山の女子に声をかけられる。勿論先輩から後輩まで殆どの女が。

「湊くん!おはよ」
「おはようございます」

「湊先輩!これ食べて下さい。」
「ありがとう。」

声をかけてくる女達に返事をしながら俺は教室を目指した。

ガラガラ
教室の戸を開くと女子達がここぞとばかりにベタベタしてくる。

うるさい…!!

甘ったるい匂いに猫撫で声(毎日毎日よくやるよ!誰も俺に興味なんてないくせに!!)

「毎日大変だなお前も!」
声をかけてきたのは親友の那覇未 秋-ナハミ シュウ-だった。

「屋上行ってくる。」

「あーはいはい。」

それだけ言うと俺は屋上に向かって歩き出した。