〜湊Side〜



ドンッ
「キャァ!」
「イタッ」

俺は階段を降りたところで誰かとぶつかった。

「ゴメン…大丈夫だった?」

俺はそいつを見た。ぶつかったのは髪を両脇でみつあみし、牛乳瓶の底みたいな眼鏡をかけた同じクラスの桜井鈴だった。
地味で大人しくクラスでも目立たないやつだ。