「ほら、次キミの番」

「………アミ」


つい、偽名を言ってしまった。


まぁ、相手も偽名だと思うし、もう一生逢わないと思うし、いっか。

そう思っていると、電車の扉が開き、彼氏んちの最寄り駅に着いた。


「苗字は?」


でも、彼の声であたしの足は止まった。

そろそろウザかった。


「何でそこまで聞くの?」

「教えてくれたら、行っていいよ。彼氏んち」


何?

何がしたいの?

意味分かんないんですけど