物に恵まれている分

愛情への飢餓感は

凄まじかった。

どうすれば両親の

関心をひくことができるか

喜ばせることができるかを

知り尽くしていた。

この3人の運命は

絡み合い交錯してゆくことになる

幸せはすんなり手に入らないのが

世の常らしい。

もう既に

幸せに向かうゴールの手前に

じわじわと

暗雲が立ち込めてきていた。