「何ですって・・!」

私は思わず彼を凝視した


「可愛そうに・・・」


彼は私の頭を

グッと自分の胸に押し付けた。


「偶然知ったんだ。

このホテルで張っている時

その日苗場は一人だった。

お前が後から来るのかと思い

仕掛けていた

カメラで見ちまったんだよ」


「そんな・・・嘘!」


「俺も目を疑った。

でも、その後お前の会社に

出入りする内

それがお前の部の奴

つまり熊切亜美だと

確信したんだ。」