「あっちはどうだろうね。

冬は寒いけど

実麗にはきっと合うと思うよ」


優しく語り掛ける彼。


そう、私は目の前の

この人に付いてゆくと決めたんだ。


苗場浩一郎、

彼とは同じ職場で

出会ってから2年間、

最初は私の片思いだったが

大切に愛を温めてきた。


彼は堅実でエリートだ。

上司の受けも良く

後輩や同期からも慕われ

私には勿体無い位の人物だ。



嬉しそうに頷き彼の後を追った。

これからは彼との新婚生活だ。

パリ行きの飛行機が・・・



そう思った時携帯のアラームが

鳴り始めた。


いつもの朝がやって来た。