「え~!!」


みんなが感嘆の声を上げた。


美しく幾重にも彩られた

ミルクレープとシャーベット。


そのすべてにグリンピースが

織り交ぜられていた。


「まるで魔法ね!」

実麗が言った。


じわじわと押し寄せる感動で

凛は涙ぐんだ。


「これを作るために

葵君は何度も試作を重ねたんです。

それは・・・貴方の為ですよ!」


と凛を見て上野が言った。


「葵くん、私グリンピース

好きになったかも・・!」


と、真っ赤な顔をして言った。


みんなが拍手した。


そして実麗が隠し持っていた花束を

陽南子と聖哉に手渡した。


「今日はお母さんとお兄ちゃんの

結婚式ぃ~?」

と、聖哉があどけなく言った。