「実麗ちゃん、

ここに座って。

貴方も体が大事なんだから

あんまり無理しちゃだめよ。

昨日も寝てないんでしょう?

少しお休みなさいな。」


この人はどうして誰にでも

他人の私でさえ包み込める愛を

持ってるのだろう?


それは能力なのだろうか・・・?


実麗は申し訳ない気になった。


「私、どうしたらいいか

わからなくて・・・」


美恵子はゆっくりと

たしなめるように話した。


「貴方は、貴方の考えで

やってくれたんでしょう?

まずは葵君を見つけてくれた

それだけでも嬉しいわ。

光と葵を何とかしようと

頑張ったんだもの。」


美恵子にはすべてが

わかっているように思えた。