「お母さんが出て行ったのは

貴方を捨てたからじゃなく

お父さんの側に問題があったのよ

会社が上手くいかなくなったり

それから・・・

貴方には話せない事情が

色々あって・・・

光君のお母さんは

私の責任だって・・・

だから、葵を裁かないでほしい

そう言って間宮さんにも

懇願していたわ。

みんなが貴方を心配してる。

そして、愛してるの。

勿論、私も。光君も・・・

わかってくれる・・・?」


葵は無言でオレンジに染まる

遠くの空を見つめていた。


いつのまにか、実麗もまた

泣いていた。