「人生なんぞ

なるようになるがよ。

色々考えてみたって

どうなるもんでもないが。

人は助け合って生きとる。

我が我がと己の欲望を貪るのは

地獄界のカルマじゃが

誰かのために引くことは

勇気のいる事じゃ。

あんたも息子もみんな

誰かの為に犠牲になろうと

生きてきたじゃないか。

もう、この婆のように

自分の生きたいように生きても

罰は当たらん。

思い患うのはそろそろ止めて

心を解放してやりんしゃい!

そうすればあんたの病気も

治るじゃろうて。」


そう言ってお婆ちゃんは

懐からお守りを出した。