一人で生む決心をしたものの

不安だらけだった私に

間宮は

「お前の子は俺の子だ」と

笑って言ってくれた。


何の保障もない間宮の勢いに

私は賭けた。


ついていこうと決めた。


誠也を愛しながら

色んな事情に負けて

貫けなかった自分の意気地なさを

実感した。


もし誠也に打ち明けて

よりを戻していたら

誠也は死なずにすんだのだろうか?


誠也が死んだと聞いた時

頑なに秘密を持ったまま

逃げるように別れた自分を

責めなかったといえば嘘になる。


私が誠也を見捨てて死なせた

そんな罪の意識に苛まれた。