「そして、

光を傷つけた超本人

それも葵君なんですね?」


間宮は苦しそうに

顔を歪めてうなずいた。


「そうだ。

何故わかったんだ?


俺はすぐにピンときた。

ずっと間接的にだが

叶野を通して葵を見てきた。

年を追う毎に顔つきも似てきたが

破天荒な性格が光と実に似ている。

だから・・・目が離せなかった。


今回の件で叶野の顔を潰し

叶野はわかってくれたが

若い葵は光の裏切りを

許せなかったんだろう。


あの二人は性格こそ似ているが

叶野はあの商売で独り者だ。

幼かった葵は叶野を父と信じて育ち

母に捨てられたと思い込んでる。

環境は断然光の方が恵まれていた。


お互いに兄弟と知らずとも

流れる同じ血が求め合い

そして嫉妬させ、怒りを呼び

そしてこのような結果に・・・


本来なら怨むところだが

俺は葵を憎む事はできない。

俺達大人の犠牲者でもあるんだ。


わかってくれるな?」