「わかっています。

貴方には感謝しかありません。

その時にあの人の死を

知らされても私には・・・

もう、貴方しかいなかったから」


「それで事実を知った俺は

叶野と固く契りを交わした。

この事は絶対に言うまいと。

そして

同じ秘密を抱える同士として

信頼関係を結び

ビジネスでも手を組んだ。

今や戦友とも言えるだろう。

何よりお前のために・・・

そして光のためにも・・・

光は俺の子として育てる

それが幸せだと信じたから」


「でも、その子の力が

今は必要なんですね?

光を助けるために・・・」


「そうだ。

俺は実の父じゃないから

血液が合わない。

叶野は叔父にあたるが無理だ。

誠也さんの子、葵君だけが

光を助けられるかもしれん。

二人は血を分けた兄弟だからな。

今はそれを祈るしかない。」