だから、俺は

あいつと腹の子を守る為に

必死で働いた。


他人に頭を下げるなんて

まっぴらごめんだと思っていたが

食う為に、東京で生きる為に

俺は何でもやった。


何より、自分から飛び出した

故郷に、母さんに

顔向けしたかったんだ。


夢を実現させるためには

そりゃあ多少の悪い事もした。


家族を食わせるためだ。

俺みたいに学歴もない人間には

仕方のない事だった。


セールスだけではオムツも

買えなかったから

夜も寝ないで働いた。


惚れた女と子供を守るために・・・