メニューに目を通しながら

「連れがもうすぐ来ますので

それまで、

私にはティオペペを。

それから、ワインリストを

見せてくださらない?

誰かワインに詳しい人を・・」


「かしこまりました。

少々お待ちを・・・」


程なくツカツカと

長身の男が来た。


「ワインを選びたいんですが

よくわからなくて・・・

赤で重めで香りが華やかで

渋みのないのを選んで頂けます?」


そう言って、メニューから

目を離して、

横に立つ男を見た。