実麗は近くで

その様子を見て

胸が詰まる思いがした。


そして駆け寄り

「本当にごめんなさい。

浩ちゃんも絶対幸せになって!

実麗も負けないように

頑張るから・・・」


「わかったよ。

好きだった女に見送られるのは

正直辛いものがあるさ。

でも、俺は仕事を捨てることが

できなかった。

俺の負けだ。

人生はゲームだよ。

どこでどうどんでん返しがあるか

わからないってことを学んだ。

これを教訓にして

これから生きてゆくよ。

光君と幸せにな・・・」


その慣れ親しんだ笑顔に

実麗は涙が溢れた。