「あ、あれ、そうじゃない?」

スーツを着こなし

ビジネスマンの様相の

苗場を実麗が見つけた。


光は「ちょっと待ってて。

先に男同士の話をしてくる」

と言い残し苗場に近づいて行った。


「苗場さん、

伝言を読みました。

本当に心からお詫びを

そして感謝を言いたくて

出せた面じゃないけど

見送りにきました。」


苗場は笑顔だった。


「君にはこちらこそ

頭が下がるよ。

君の思いっきりの良さは

見上げたものだ。

君ならきっと彼女を

幸せにできるよ。

少し悔しいがね。」

と爽やかに笑った。