「お前にもやっと

人間らしい心が

戻ったとみえるな。

もうすぐこの子も目覚めるじゃろ。

後で父さんの所に

ちゃんときんしゃい。

きちんと事情を説明しろ。」


「わかってるよ。

許してはもらえないだろうけど」


「それまで

婆ちゃんが何とか

取り繕っておいてやるから

お前はこの子と話があるじゃろ?

何年も待ったんじゃろうて。」


「ああ、頼むよ。

後でそっちに行く。」


「ほんに、やることが

親子揃ってそっくりじゃわい。

母さんの所にも寄って来い。

心配かけたらいかんよ。」


「わかった。

婆ちゃん、ありがとうな。」