<間に合った・・・>

光は病室に急いだ。


ドアを開けると

そこには祖母の姿があった。


「ばあちゃん!

来てたのか・・・」


「ああ、美恵子さんの

お見舞いにな。

この子じゃろ?

光の大事なものは・・・」


「知ってたのか?」


「ああ、このばあには

何もかもお見通しじゃよ」


「父さんには会った?」


「いや、まだじゃよ。

お前のせいでそれどころじゃ

ないだろうに・・」


婆ちゃんは愉快そうに笑った。