光の勢いに負けて

突然の話を理解できずに

唖然とする苗場を尻目に

光はカバンを押し付け

立ち上がった。


「愛は育ててゆくものさ。

実麗が例えあんたを選んでも

俺は待つつもりだ。

実麗が俺の愛とやらに

気づくまでね。

俺はそんな父を裏切ってでも

アイツを手に入れたいんだ。

俺がこの広い東京で彼女を

見つけた時、もう既に

君の婚約者だった。

ただそれだけの事だ。

これは俺からのプレゼントだ。

受け取ってくれ。」


そういい残し光はその場を

立ち去った。


実麗の病院に向かって・・・