光は大きく息をついて

口を開いた。


「俺が苗場さんと実麗に

やった事の償いです。」


「今更、何が望みだ?」


「実麗の腹の子を

どうか生ませてやってください」


「何だって?

生ませてどうする?

実麗がそれを望んでるのか?」


「いえ、わかりません。

でも・・・貴方がストップを

かけてくれたらそれでいい。

実麗が貴方を選んだとしても・・

これがその代償です」


「一体、君は何を考えてるんだ!」


「後は、運を天に任せます。

実麗がほしいんだ。」


そのやり取りを少し離れた席で

聞いている者がいた。


叶野の手の者だった。