苗場は驚きを隠せなかった。


「何だって・・?

あの二区画の権利書か?

君は・・・

それをどうしようっていうんだ!」



「それは苗場さんしだいです。」


「俺次第と言うと・・・?」


「親父から預かりました。

これが、手に入れば

苗場さんの勝ちです。」


「君は本気で親父さんを

裏切ろうっていうのか?

どういう事になるかわかるのか?」


「はい。考え抜いた結果です。

親父の損害を考えれば

もう、俺は勘当じゃ済まない」


「それで・・・

君には何のメリットがあるんだ?」