ある日、家に帰ったら

婆ちゃんが犬に餌を

やっていた。


それは紛れもなく

実麗のコロだった。


海で会わなくなって

大分経った頃・・・


「あそこは姉さんが早う

嫁に行ってしもうて

妹は東京に出たらしい。

共働きじゃて犬が飼えんと

言うからもらったよ。

お前になついとるじゃろ?」


その日からコロは

俺の犬になった。


そして、俺も東京に呼ばれた。

父さんの仕事が成功したのだ。

光は高校生になっていた。