それから

僕らは海と犬と

僕らの将来を語り

何度目かの時に

婆ちゃんが夜ご飯を呼びに来て

初めてその子の名前を知った。


「光、友達ができたんかいの?

よかたね~!

あんた、河村さんちの子やろ?

確か・・・実麗ちゃんかい?」


女の子は小さくうなずいた。


「お母さんも遅くまで

働いとるからの~。

頑張りやさんじゃ。

あんたもおりこうやの~。」


そんな事は忘れていた。

幼い日の記憶だった。

だけど・・・