苗場は電話を切ると

すぐさま実麗に電話をした。

しかし、出ない。


まだ寝てるのか・・・?


今度は亜美に電話した。

今日は実麗に付き添ってもらう為

公休を取らせていた。


「ああ、熊切か?

今日は頼んだぞ。

こっちはどうしても外せなくて

ほんとに済まない。

君には迷惑をかけっぱなしだな。

実麗が落ち着いたら

パリに招待するから

許してくれ。」


「いいですよ。

苗場さんにはずっとお世話に

なってきましたから

ご恩返しだと思っています。

実麗の事も心配ですし・・・

実麗とは話しました?」