実麗はボーっと

窓のほうを見ていた。


「実麗、大丈夫か・・・?」


声をかけると驚いたように

ヒカルを見た。


「なんで・・・

貴方がここに・・・」


小さな声で呟いた。


「君に謝りに来たんだ。」


「何を・・・?」


「君にこんな思いをさせて

俺は最低な男だ・・・」


実麗はぼんやりと

焦点の合わない目で

ヒカルを見つめた。


「もう、いいの。

私も最低だから・・・

この子を殺して死にたかった

なのに・・・

私もこの子も生きてる・・・」