どれぐらいたったのだろう?

長いような・・・

短いような・・・


気がつくと亜美が立っていた。


「お腹の赤ちゃんは

無事だそうよ。

それほど沢山薬を

飲んでなかった事と

気候が良かったから

幸いだったって。

お腹の子、

あんたに似てしぶといのかもね。

苗場さんは明日が早いからって

もう帰ったわ。

あんたと来た事伏せておいた。

感謝してよね!

実麗、やっと目を覚ましたわ」


そう言って目配せした。


「亜美、ほんとにありがとう。

お前には頭があがらないよ。

このお礼はきっとするから」


「早く行ってきな!」

亜美はヒカルをポンと叩いて


「あたしだってあんたに

そのくらい愛されたかったよ!」

と言って背を向けた。