光は母が自分に

何を伝えようとしているかを

敏感に感じ取った。

まるで、捻くれた心を

見透かすかのように

母は息子の行く末を

案じていたのだろう。


この人の息子に生まれた事を

感謝した。


素直になれない自分が

母の前では子供のように

無垢になれるのを感じた。


自分は今まで何と

戦っていたのだろう。

母は、半人前の自分でさえ

純粋に愛してくれているのだ。


母の望みは仕事で誰かを

打ち負かす事なんかじゃない。


愛・・・

こんな俺でも

人を愛す事ができるのだろうか・・?