「 先輩!あたしの下駄箱ここなんだけど! 」
先輩は普通に1年生の下駄箱をスルーして行ってしまった。
私が何を言っても何の反応もしない先輩に少し苛々し始めた。
何でいつも先輩はこうやって自分勝手なの?
私の意見なんて絶対聞いてくれない癖に…
「 で?誰と誰が幼馴染みだって? 」
人通りの少ない階段の下で先輩は立ち止まり振り向いた。
「 あたしと先輩… 」
「 なんで? 」
「 だってあの人達にバレたら目付けられそうだし 」
なんとなく、先輩の口調が冷たい気がする。
だから、顔を上げられなくなった。