「 亜子〜!面白がってるでしょ 」
「 あ、今先輩こっち見た 」
「 え? 」
反射的に窓の下を見ると、本当に先輩がこっちを見ていた。
良く見えなかったけど、一瞬手を振った…ような気がする?
「 わっ、目合っちゃった 」
「 あんた、まるで片想い中の乙女だよ 」
「 違うってば! 」
真っ赤な顔を隠しながら、首を横に振った。
私、何ドキドキしてんの!?
目合った位で嬉しいとか思ってんじゃ無いっつの!
これじゃ私、本当に片想い中の乙女じゃん!
「 嫌ああ〜!! 」
「 うるさい 」
段々と先輩への気持ちが恋になり始めたのに気が付いた。
嫌だ嫌だと言ってるのは口先だけ。
実際、気持ちは変わり始めている。
……………どうしよう、本当に好きになっちゃったら。
そしたらもう、後戻り出来なくなっちゃう。