「 女の子ってのは難しいねえ 」




そう言って先輩も私の隣にしゃがみ込んだ。

私が顔を背けると、先輩は私の頭をポンポンと優しく叩いた。


こうゆう時に、優しくしないでよ。




「 俺が教えてあげよっか? 」

「 何を、ですか 」




その辺に置いてある、どうでも良い本を引き寄せ、パラパラとめくった。




「 恋 」

「 恋? 」




恋を教える?

意味分かんない。


理解が出来ず首を傾げた。