――――――――――ガラガラ



「 ったく、人使いが荒い先生だな〜 」




突然、資料室の扉が開き誰かが中に入ってきた。

聞き覚えのある声に振り向き顔を確認する。


たくさんの本を持ち、私を見つめる男の人。

…………この顔、どこかで……




「 あれ、茹でダコちゃんだ 」

「 うわっ悪魔だ 」




ヘラッと笑って此方を見る先輩に対し

嫌そうな顔をして、思わず「うわっ」とまで言ってしまった。




「 うわって何だよ。俺悪魔じゃ無いし!
  王子様だし 」




まだ覚えてたんですか。

それ、私の弱味にでもするつもりですか…!


私はムッとして先輩を睨みつけ、すぐ掃除を始めた。