誰が、あんな悪魔を好きになるもんか。

女の子の扱いに慣れてるような感じだったし?

チャラそうだし?




「 絶対、好きになりたくない 」




机に頬杖をつきながら、ボソッと呟き、

頭の中から消えない、悪魔の顔を無理矢理掻き消した。




「 でも成瀬隼人、悪い人じゃ無いでしょ? 」

「 知らない。忘れた。誰その人 」




フンッと顔をそらし冷たく言うと

亜子はプッと笑って「素直じゃないんだから」と私をからかった。